yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

マンガ家になる塾http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html

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ロボサムライ駆ける■第23回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第3章(
10)
 新京都ホテルのレイモンの部屋をノックするものがある。

 レイモンは何とか夜叉丸に助けられ、ホテルまでたどり着いていた。
主水の行方は連絡が入っていなかった。

「レイモン閣下でございますか」
 裃を着た見知らぬロボットが、レイモンの部屋の前に立っていた。

「どちら様かな」
 夜叉丸が尋ねた。

「我々は西日本都市連合の使い番でござる。レイモン閣下の今昼の会議での発言は波紋を呼び起こし、レイモン閣下を狙う者多しと聞き及びます。どうぞ速やかに、我々の保護下にお付きくださいませ」

「西日本都市連合の使い番じゃとすると、水野殿よりの使いか」
 レイモンが尋ねた。
「さようでございます」
「どうするかのう、夜叉丸」
 レイモンは背後に控える夜叉丸に尋ねた。

「せっかくのお召しでございます。お断りになられては角が立ちましょう」
 夜叉丸は少し考えて答えた。

「そういうことじゃな。それではその方々とまいろうか。のう、夜叉丸」
 が、使い番ロボットは異をとなえた。

「お待ちください。その夜、叉丸殿の保護、我々は聞いておりませぬ」
 その物言いにレイモンは、顔を曇らせる。不快なのだ。

「それは困った。この夜叉丸は俺の体の一部でのう。手や足と一緒なのじゃ。切り離されては俺が動けのうなる」

 使い番ロボットはしばらく考えていたが、

「わかりました。夜叉丸殿のこと、我々は聞いてはおりませぬが、とりあえず一緒にお越しくださいませ」

 レイモンと夜叉丸は、政庁のまわした、かご型小型バンに乗り込んだ。

「閣下、いよいよ我々の思いどおりに」
 夜叉丸が言う。
「そうじゃ、そのように進んでおる」

 レイモンは薬タンクからのコードをジャリといわせた。

 バンがたどり着いたところは、政庁である。会議室に入る。
「お待ち申しておりましたぞ、レイモン閣下」
 水野が議長席に座っている。
「こちらも待ち兼ねたぞ、水野殿。早く我々にいつ心柱を見せて欲しいのう」
 
レイモンはにやりと笑いながら落ち着いていった。が、その言葉はの先制攻撃はかなり効いたらしい。
「……」
 絶句する水野。

「わからぬと思うたか。どうせ今おまえたち西日本の霊能師が困っておるのは、化野(あだしの)の存在であろう。そのようなこととっくにお見通しだわ」
 レイモンは続けた。

 突然、背後から新たに声が飛んできた。
「それでは、いよいよ、私たちを助けていただけますか。かっての打ち合わせのとおり」

 見目美しい男が、パーテーションの背後から現れて言う。ロセンデールだった。
「これはロセンデール卿か、おひさしゅうござる」
 レイモンが頭をたれた。
水野は、目を白黒させている。

続く090901改訂
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