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山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

私の中の彼へー青き騎士ー第7回秘密殺人組織ローズバットは、練獄だった。私、沙織の青春の輝かしい最初の1ページだった。

BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導く

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私の中の彼へー青き騎士ー第7回秘密殺人組織ローズバットは、練獄だった。私、沙織の青春の輝かしい最初の1ページだった。

 

私の中の彼へー青き騎士ー第7回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

MHIROICHI YAMADA

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第7回

 そう、私、沙織は昔を懐かしく思い出す。

秘密殺人組織ローズバットは、練獄だった。と

そして私の青春の1ページだったと。

 

むろん、私に青春があったと仮定しての話だが、

 

「アイズブレット」の中から特に殺傷能力がある思われる少女たちをを集めたのが、ローズバット(ばらのつぼみ)だ。

地球連邦政府は、「アイスブレット」である「ニューオーハン」をずっと分析していた。性格と能力の分析後、里親に預けていたのだ。

 

「こいつらを段せ」

教官の一人は命令した

 

ローズバット組織の属する訓練施設、巨大なドームの中だった。

訓練期間だった。

最初の研修は終わりをつげていた。

 

 私たちの眼の前に、青い顔をした生気のない人間たちが、十人

呆然と立っている。何か変な惑じだ。

 

「だって、人間だよ」

チェリー花咲が言った。

「違う。こいつらはもう人間じゃない。アイス側の人間だ。つまりアイスだ。敵だ。おまえたちを孤児にした敵なのだ」

教官は掃き捨てるように言った。

「だって」

「アイスブレッドの注入が、失敗した人間だ。いわば、人間爆弾だ。廃人だ。安らかな死を、与えてやれ。それが慈悲なのだ」

 

「でも」私達はためらった。

「お前たちがためらうなら。こうだ」

教官はおもむろに銃をとりだし、そいつらを殺そうとした。

 

 

 次の瞬間、何がおこったのか、私には理解できない。

あの生命のない人間たちの眼に、、怒りがみなぎり、我々を屠ろうと手足を武器として襲って来たのだ。

 

この闘争訓練用ドームには出口はない。

 

私たちがこの中に入ると、ドームは完全に密封されたのだ。

[うわっ、ここから出して 出して出せってば、]

 

そのときは、なぜだかわからなかつたのだが。

私達は戦わざるをえなかった。

 

教官の銃は辱いとられ、教官に向け発射される。

 

彼の体はずたずたに吹き飛ばされ、ひきさかれていた。

一瞬の出来事だ、

 

チェリーや私たちは「こわい」と思った。

 

教官たちを屠った彼らは、次に私達に目を向けた。

「やめて、やめて、私達は子供だよ」

 

だが、そいつらは聞く耳をもたない。

 

 私のすぐとなりにいた子が、まずえじきになろうとする。

 殺すか、殺されるか。選択の余地はなかった。

二つに一つなのだ。自分が死ぬか、相手を倒すかだ。

 

すでに講習をうけていた殺人テクニックを使わざるを得ない。

敵は強かった。何しろもう普通の人間ではなくなっていた。

 

 

 普通の人間だったら倒れるほどの打撃を与えても倒れない。

 

おまけに、私たちといが武器は与えられていない。

自分の体だけが武器なのだ。

 

すでに、私達の仲問の何人かが倒されて勤かなかった。

 

それを見て、私の怒りは激化した。

「こいつらを殺してやる」

「沙織、大丈夫」チェリーが叫ぷ。

 

 私の体のどこかにあるギアが、シフトしたようだった。

 

数分が過ぎて、私が気づいた時には、体じゆうが血まみれだった。

が、私はすっくとそこに立っていた。

 

他の仲間も、4人をのぞいて、ぼっぜんと立っていた。むろんチェリーも生き残っていた。

ドームの中央フロアには、死体と肉片が、ころかリそこから湯気が立っていた。加えていやなにおいが充満していた。

 

それは、血と汗と恐怖のためアドレナリンのにおいだ。

それは、この時以降、生涯に何度も味わう事になる臭いだった。

 

静けさがあたりを覆う。

誰も声がでないのだ。

その静けさを破リ、急に人の声かした。

 

「よし、君たちは第一過程は終了だな」

 

ドームの上部部分に穴が開き、あのなつかしき、冷静なる私のハンドラーであるゲイター氏が青い目で観察しているのがわかった。

 

彼らは、ずっと一部始終を冷静に観察していたのだ。

 

「ゲイターさん、なぜ、私達を助けてくれなかつたの」

「助ける?フフン、沙織クン、これは試験なのだよ。実施試験のひとつだ。そして、ありがたい事に、これが終わった君達が。生きていくための資格を与えられる。私なら喜ぶがねえ」

「でも、あの教官が死んでしまったわ」

 

「彼ら?今の姿を見てごらん」

死体の間から、教官たちだった者が次々と立ちあがっできている。

「よく、やつたよ、君たち。喝采ものだ」

彼らは本当に私達を祝福している。

 

「彼は人間じゃなかつたのね、それじゃ敵も」

「いや残念ながら、敵の人間は本物さ」

 

私たちは、急に吐き気をもよおしていた。

「おやおや、君たち、輝かしい未来がこれから始まるというのに

何てざまなのだね。祝福のときなのだよ」

 

「ゲイターさん、あなたの恩は忘れないわ」

「ふふ。頼もしい限りだ。君たち。たよりにしているよ。いや君たちが、最後の人類の希望かもしれないなあ」

 

ゲイターは、青い目でにやりと笑い、私たちを見た。

私の頭の中で何が、カチリとなった。

 

これが、私の青春の輝かしい最初の1ページだった。

 

(続く)20210811

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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