yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

腐敗惑星のアリス第18回 ●「ユニコーンのユニ、あなたの役目は何」 「この星に落ちてくる生物を食べることだ」 (ええっ、肉食獣なの、こいつは) トリニティは青ざめた。

AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まる
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腐敗惑星のアリス第18回 ●「ユニコーンのユニ、あなたの役目は何」 「この星に落ちてくる生物を食べることだ」 (ええっ、肉食獣なの、こいつは) トリニティは青ざめた。
 

腐敗惑星のアリス第18回 ●

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

「マンガ家になる塾」 山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

■「ここは……」

トリニティの意識が戻ってきた。周りは、機械で一杯で、洞窟のように見

える。誰かがいる気配がある。その誰か、がここに連れてきたようだ。ともかく死ぬことは免れた。

「機械城の地下基盤の央さ」どこかから声がした。

「機械城って何、それにあなたは誰なの」トリニティは立ちあがろうとする。

「待ちな。もし少し横になっていた方がいい」その声は言った。

なたはいったい」トリニティは頭だけを持ちあげ、声のした方を見た。声の主は人間

の形をとってはいない。

 一角獣だった。ユニコーン!? 地下羊宮チャクラの学習機で、、、そういえば。

「驚いたかもしれないね。僕の体がこんなだからね」

一角獣は、その姿に似合わぬやさしい声で言った。

〈どうやら敵ではないわね〉

 トリニティはチャクラでの学習機での、一角獣の概念を思い出した。

が実物を見るのは始めてだった。

「一角獣がなぜしゃべれるの」トリニティの口から出た言葉はまるで愚問だ。

「そんな事、僕がわかるものか」

「あなたは、ここ機械城に住んでいるの」

「質問責めか、ねぇ、それより君、君こそどこの誰なのだ」

「あたしはトリニティ」

「僕は、びっくりした。機械砂の下に人が埋まっているんだもの。腐敗惑星では、生物が

生息圏にはいるやいなや腐敗するからね。だから生きているのが不思議だ」

「皆同じことを言うわ」

「皆って」

「戦闘16面体でしょ、ゴーストトレイン」

「奴らにあったのか」

「そうよ」

 一角獣は不思議な気がした。

彼の役割はこの星へ落ちてきた生物を殺すことだ。その彼がこの少女を思わず助けてしまった。

機械砂に埋もれ、死にかかっていたこの子を掘りおこし、この機械城の中まで連れてきてしまったのだ。

 何か親しいものを、この少女に感じたのは確かなのだ。

この少女は一体、何者だ。

「君は何のために、ここにいるんだ」

「あーあ、皆、質問ばっかり、女の子を見たことがないんじゃない」

「そうだ、この百年間、女の子なんて見たことはない」

「かわいそうな人達だわ。でもあたしが、こんな死にそうな目にあったのは地下羊宮チャクラのせ

いよ」

「チャクラだって」

「そうよ、腐敗惑星、地下羊宮のチャクラのことよ。あの人が、成人式だとか言って、こんな重装備をつけさせて外にほおり出すんだもの。あれっあたしの装備は」

「はずしたさ、ここの城内では不用さ」

 端の方に潜水服装備がころがっている。

(よかった。この一角獣はとりあえず若いみたいだから、あたしの魅力で味方にしなきゃ

あ)

「それで、レディにばっかり質問するなんて失礼よ。あなたこそ何よ」

「一角獣だ。見ての通り」

ユニコーン。じゃユニって呼ぶことにするわ。あたしを助けさせてあげる」

「おいおい、君。僕がなぜ君を助けなきゃいけない」

「だって、あそこであたしを助けたのだから、ずっと責任というものがおこったわ。私を

ずっと助けるべきよ。もといた場所には帰れるようにしてちょうだい」

(当然でしょ。あたしにはナイトが必要なんだから)

「君のような子は見たことがない」

「そりゃ、そうでしょうよ、100年もね。それであなたは、ここで何をしているの」

「君は、僕の最初の質問に答えていない。君こそ、ここで何をしている」

「あーあー、質問のくりかえし。チャクラの機械教師みたいだわ、いやになるわ」

「トリニティ、一体君は……」

「うるさいわねえ、あたしにだって耳はあるわよ。わかった。あたしの目的をしゃべってあげる、そのかわり、あなたもいうのよ」

「わかった、わかった」

「あたしの目的は、ここ腐敗惑星で生きることよ」

「トリニティ、バカにするな」

 一角獣の角が急に光った。怒りの印だ。

「わ、わかったわよ。冗談よ、冗談。冗談が通じない人はレディにもてないわよ。本当の

目的を言うわ。禁断の実を見つけることよ」

「禁断の実だと、なぜその事を知っている」

ユニは気色ばむ。

「怒らないでよ。あたしは知らない。ただチャクラがそれを見つけろっていうんですもの」

「そいつは、かなりの大事だな」

「ところで、ユニ、あなたの役目は」

「トリニティ、驚くなよ。この星に落ちてくる生物を殺すことだよ」

(ええっ、肉食獣なの、こいつは)

(お願いだからあたしを殺さないでね。そう、話題を変えよう)

「あなた、この機械城に詳しいの」

(続く20210918改訂

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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