夢王たちの宴■第27回■ ジェイポラード博士と仲間「夢結社」が世界に対するテロ活動で、国軍はじめ多くの国のミサイルがJP359を搭載していた。
夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第27回■
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「何だって、それはどういう意味だ」
[すでにJP359は、小型ミサイルに、核の替りに積み込まれていますよ」
「だれがそんな指令を出したのだ」
「それはあなたですよ。あたなの命令で国軍が動いたのですよ」
部屋に同席する聴聞官たちも、今度は顔色を変えた。
「ポラード、私に薬を便ったな」
「さっしがよろしいですね。その通りです」
「貴様、、」
「それに、敵陣営のミサイルもJP359のミサイルとなっているはずですよ。
私の仲間、「夢結社」の働きでね」
「やはり、君だったんだな。国家に対する反逆者は。敵がJP359
と同じ成分の薬を作りあげたという情報がはいったのだ。誰がその
裏切り者か我々は調査していた。君の処刑はこれで決定だな」
ソネ将軍は、急いで軍司令部へ電話をかけようとした。
「ソネ将軍」
ジェイ=ポラードが呼びかける。
将軍がボラードの方を見た。
ソネ将軍の顔へに、また聴聞官たちもへも、ボラードの顔から何かが飛んだ。
将軍たちは例れた。
ポラードの歯すべて入れ歯でその歯の1本1本が、神経剤の入った超小型ミサイルだった。
しばらくして、ポラードは命令する。
「将軍、私の言う通り電話でしゃべれ」
将軍はうなづく。ジェイポラードのあやつり入形となっていた。
「ボラードにかけられていた疑惑ははれた。彼を研究所に帰してい
い、そういうんだ」
ソネ将軍は電話に向かってそうくりかえした。
ポラードは机の下にセットされていたテープからテープを抜き取り、新しいテー
プにさし変えた。
そのテープにはポラードと将軍の会話がはいっている。
が、ポラードの疑いが晴れた形の内容になっている。ボラードが将
軍との過去から現在までの会話を総て録音し、編集しなおしたのだ。
国家安全局からおもてへ出る。
国家安全局前の通りを渡り、角を曲る。
助手であり、妻であるアイラが、フィアット車に乗って侍っていた。
「ポラード、大丈夫だった」アイラはだきついてきた。
「ああ、何とか脱出できたが、すぐ私のトリックに気づくだろう。
早く、あそこへ辿り看かなければな」
「わかったわ。すぐ車を出します」
「いいか、国家安全局の尾行に気をつけろ」
アイラはフィアットを勁かした。バックミラーで見るが、それら
しい車は見つからない。
「尾行車はいないようね」
「わからん。奴らはプロだからな」
「ポラード、これからどうなるの」
「いいか、アイラ、よく聞いてくれ、俺はこの世界を滅ぼすことに決めた。
この腐り切った世界をな。新しい世界をきずくのだ」
「でも、ポラード」
「いい、アイラ、君のいいたい事はわかっている。でも何度もいっ
た様に、各々の人間が自分自身の想い通り、人間らしく暮せるのだぞ。
最初の一発のミサイルでそれは始まるのだ」
ポラードの眼はまっ赤に燃え あがっているようだった。
(続く)20210323改訂
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