yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

石の民 第22回■石の男ムリムは、この宇宙の創造者は私だと言い切る。石の民はそれぞれ自分の世界の神となるのだという。光二には理解できない。石の男、心の中でミニヨンは泣いていた。そして。

 

2021年12月17日 | 石の民「君は星星の船」(1989年)
IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 第22回■石の男ムリムは、この宇宙の創造者は私だと言い切る。石の民はそれぞれ自分の世界の神となるのだという。光二には理解できない。石の男、心の中でミニヨンは泣いていた。そして。
 

石の民 第22回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

石の男は、自分の心底に意識を戻す。

『光二とやら、聞きたまえ。私は石の民の一人なのだ。いいかね石の民は世界を創造できる。この

世界、宇宙をつくったのは私だ。そうだ、石の民一人一人がそれぞれ世界をつくれる。

 私ムリムだけが、ある事情があり、この「石の壁」に残っていたのだ。

我々ははたしてどこからきたのかわかりはせん。

ただ石の民の過去の記憶をもつ伝説の人がこの壁の前に

現れた時、我々はいくべき所と過去をしることになる』

光二にはチンプンカンプンだった。何をこのおっさんはクちゃべっているのだ。

『我々の記憶は告げている。伝説の人の名前は北の詩人と』石の男は告げた。

 光二は考える。

今自分がここにいる、

ここは石の男の心底だ。

じゃ、今、考えている俺自身は何者なのだ。

不思議な体験だった。

『光二、君が望むのなら、君を石の民に加えてやろう。君は、君の世界をつくれる。自分自身が、世界の神となれるのだ。どうだ、いいか、私に協力したまえ』

『石の男ムリム、光二にまで、干渉するな。娘ミニヨンをかえせ。そうしなければ、聖砲を使うぞ』

ジュリの祭司アルクは言った。

『しかしたずねるが、はたして、アルクよ、光二よ、君達はその聖砲をつかえるのかね。また聖砲のもつ意味合いをはたしてわかっているのか』 

確かに聖砲の使い方はわからない、祭司アルクは痛い所をつかれた。

『光二、かまわん、聖砲を使え』

『無茶言うよ。、アルクのおっさんよ、使い方など俺はしらんぜ』

『この期に及んで、何をいう、光二』

『だから、俺はいったろう、しらないって』

『ははは、ばかものめ。我々のみがその聖砲の意味をしっている』石の男ムリムは笑い飛ばす。

●とうさん、とうさん、私はもとの世界へ戻りたい。

とうさん、助けに来て。

ミニヨンは石の男の心底で毎日なきくれていた。

なぜ、私が、この石の男の心底で、それに、石の男は私をアルナと呼ぶのだろう。

アルナっていったいだれなの。

ミニヨンの前に光が現れた。

ミニヨンは恐怖で一杯になる。

また何か、悪いことが私の身におこるのだ。なぜ、私だけが。

「ミニヨン、怖いか」女の声だった。

「あなたは」

「ミニヨン、おいで」

「どこへ」

「この私の光のなかへ。そうすれば、お前はこの石の男の心底。牢獄から逃げられるのよ」

ミニヨンはその光の中にさそわれがまま入っていた。

光の中にはミニヨンと同じ顔をした女の子たちで一杯だった。

この声は聞いたことがある。

少女のころからの。ミ

ミニヨンは意識を失っていた。

石の民 第22回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/