yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

ガーディアンルポ01「最終列車」■第7回

ガーディアンルポ01「最終列車」■第7回
(1979年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yama-kikaku.com/
http://ameblo.jp/yamadabook/
ガーディアンルポ01「最終列車」■第7回

 竜巻は近くの潅木や、樹木をなぎ倒し、巻きあげながら、恐るべきスピードで肉迫して
きた。
 隊員は列車の窓をあけ、ねらいを定め、自らを発進させた。
 竜巻の中心部で爆発がかこったようだった。しかしあいかわらず同じテンポで近ずいて
くる。別の隊員が出撃していく。さらに別の隊員が。
 乗客はもうあきらめかけていた。列車ごと竜巻にまきこまれるのではないかと。
 スペシャルコマンドは次々と死んでゆく。もう少しで橋だというのに。
 その時、竜巻の速度か急激にかちた。
「何とか、橋までたどりつけそりだぞ」
 竜巻の速度は徐々にかちてきている。
 列車はどうやら危機を脱したようだった。
 列車はついに異時限流の橋にたどりついた。この超合金で作られた橋。この
橋の下二百m下を流れているのは、しかし水ではない。
 橋の下の下は、時間流が流れているのだ。
 全地球の歴史の流れが幾重にも重なり、ありとあらゆる時間がからまり溶け合い流れて
いる。
この橋を渡り切れば「船」の発射基地なのだ。
(続く)
ガーディアンルポ01「最終列車」■第7回
(1979年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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