yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

私の中の彼へー青き騎士ー 第11回

私の中の彼へー青き騎士ー 第11回
青き騎士(1992年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html
第11回●シーン9


「一体、何なの、お養父さん、お養母さん」
私、沙織は叫んでいた。事態がつかめていない。
翔も叫んでいた。
「沙織、はやくここから逃げろ.彼らはもう人間じゃない」
翔は私を抱きあげ、装甲機の中、コックピットにほうりなげた、
「まかせたぞ、零」
「わかった、きをつけろ、翔」
「わつ」
装甲機、零のキャノピー部が開き、私を座席にやわらかに包み込む.
装甲機「零」のコックピットが閉まる一瞬、大爆発が起こった。
「翔」私は、装甲機の零ごと、爆風でふきとばされながら叫んでいた。

回りは、灰色で、統べての風景が、転がり、回転している感じだ。
そして、私は一瞬、気を失う。

「きづいたか、大丈夫だ、沙織、ここは装甲機「零」の内部だ、安全だ。それに翔は並の入間じゃない」
装甲機の中て、零の声か聞こえた.
回りの光景がきれいさっぱり消え去り、周辺部が火の海と化している。
爆音、や、爆破の後で降る雨が降り始めていた。
やがて、それは雪にかわりつつあった。
遠くからの人間の悲鳴や、機械の崩壊する音、何かのざわめきが零のモニターから流れていた。

 私の済んでいたコロニーは「巨大なクレーター」となっていた.
何もかも消滅していた.
私の仲間たちも、あの懐かしい思いでの家家も.過去がすべて.
何もない。

「翔」
私は、零の中で、声を限りにさけび彼を探していた.
その行為が、まさか翔への愛の始まりだとは私は気づいてはいなかった.

「沙織「心配ない.翔は生さているほすだ」
零がいう。
「どうして、そんなことがわかるのよ」
「私零の体は、翔の生命と同調して造られている。それゆえ、翔の生命波を感じる事ができる」
「それならそうと言って。はやく翔の場所を教えてよ」
「が沙微、現況は君の眠の前にあるとおりだ。何もかもバラバラなのだ。おまけに翔の生命波はでている。しかし翔は意識を失っているようだ」
 私は、急に撲殺したロボット犬カリンのことを思い出していた。
 何の脈絡もないのだか、とても寂しい気がした、

突然、別の声が響いてくる。
「その女、沙織は、我々が預かろう。零」
上空から声がした。
「誰だ」

「程々だ」
別の装甲機4台が空中にホバリングしていた。
地球連邦軍戦場の狼」とは別部隊か?
「なぜ」
「なぜだと、答える必要もあるまい。翔を助けてほしくぱな」
「奴も、早く助けださないと、な、体が持つまい。救援部隊を呼べる」
「か、彼女を渡すわけにいかん」零が言う。
「ほほう、翔という戦士のいない装甲機ふぜいが、我々本部にはむかう気か。
操縦士のいない、現在のおまえはただのデク人形だ」
「いいのよ、零、私を彼らに渡して」私はいった。
「しかし、沙織」
「いいのよ私はもうすへてを失しなってしまった」
私はとても気おちしている。
「ものわかりのいいローズバットだ」
装甲機の1つから声が響いていた。

 二台の装甲機が着地した。
狼部隊ではないマークか装甲機についている。
アリーゲーター部隊である。遊撃部隊だ。
「ふふん、ローズサークルの沙織か」
私の顔を見て、その装甲機の1台が言う。
「彼女をどうするつもりだ」零がいう。

「もちろん、総本部へ連れてゆく、反逆者、重罪人としてな)
「わかった、それより、早く、翔を助け出してくれ」
「そんな事、誰が約束した」もう1台が言った。
「きさま、卑怯だぞ」
「卑怯などといつ言葉を装甲機から言われる筋合いはない。操縦者のいない装甲機はスクラップ再生だ。せいぜいI台で主人を探すのたな」`
私を別のコックピットの中に入れ、上空へ飛びあがる。
「放してよ、翔を助けなさいよ」
「ローズバットのいう事等、聞く耳はもたん」

 私は連邦の最終要塞へ迪れていかれた。
暖かなお出迎えだった。二日ほおっておかれたが三日目、監獄にはおりこまれている私を一人の男か連れだしにきた。

むろん、その男は、私の期待とうり、あのなつかしき皮肉屋、ゲイター氏だった。
「久しぶりだね、沙織くん。君たちのすばらしくて残酷な課外活動。については耳にしている。それこそ、我々の教育の成果だ。卒業生としは最高だ、おっと、君たちは卒業はせず、ふふん、登校拒否組だったね。、で。そのすばらしいOGの君にお願いだ。ごの際、我々に協力してほしい。そうそう、君たちの活動は、我々がすべてモニターしていた事はお分かりだね」
「ーーーー」
「優秀なる沙織君。おわすれかね。君たちの頭の悪魔、アイスブレッドにはナンバーがついているのさ」
「くそ、、」
何て事。我々は、中国の古い話のたとえだが、ゲイターのたなごころの上の孫悟空か。あやつり人形か、、

「おまえたちの人形だったわたしたちに、何をさせようと?」
「そうだ、君も連邦軍の旗色がよくない事は知りているだろ。
これからは地球連邦軍との協同作戦戦が始まる。沙織くん。君が参加すれば、今までの行動は大目にみてあげようって事さ」
「規定はづれの処分は必要ない。大めに見てもらう必要などないわ。どうそ私を処刑するなり何んなり、好きにしてよ」
「おいおい、聞き分けのないことを。沙織くん。大人にはいろいろ事情という者があるのだ。君のあづかり知らないところでね。
世界には、沙織君に好きにはさせられない事情と時と場所があるのさ。どうしても作戦に参加しこもらわねばなるまいね」
「いやと言ったら」
「まあそう言うのは詔を聞いてからだろう。それに付帯条件というものを聞くべきだとは思わないかね。それが、すべて、大人の取引なのだよ、沙織くん」
「誰の話、それに、付帯条件?」
地球連邦軍の最高司令官、将軍閣下だよ。話はそこからさ。沙織くん。交渉事は慌ててはだめなのだよ」
(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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