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山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

遙かなる絆 -ランナー第 1回

遙かなる絆 -ランナー第 1回

遙かなる絆-ランナー
(1986年作品)第1回地球防衛機構(EDO)シリーズ
飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html
第1回

1256年、プラグひきいる蒙古軍は、ペルシャ北部、エル
ブルズ山脈の中心部にある、高い岩山の
頂上に建てられた「アラムート」城を攻めおとそうとし
ていた。アラムート城は、いわゆるイスラム教の異端派
の一つであるイスマーイール派、アサシン(暗殺教団)
の城塞であった。

 蒙古軍は、アラムート城からの攻撃が、瞬時、とだえ
たのを期に、一挙に城を攻め落とした。
の中には、一人のアサシンもいなかった。間道や逃げ道
はないはずだった。

 プラグは草の根をわけてもさがせと、命令を下したが
、数千人のアサシンはまったく発見できなかった。
 アサシンの指導者、導師マニは、時間の支配者と呼ば
れていたが、彼の幻術かどうかもはっきり
としなかった。

それから760年後。
 外航宇宙船メビウス号が地球航路近くで、その破片を
発見したのは、ほんの偶然といえるだろう。
 その金属片は、船内の分析器でも、解析不可能であっ
た。
もちろん、酸にも、レザー光線にも反応しなかった。
 どこから、誰が、それをその空間に放置したのか不明
であった。
 この金属片は、メピウス号が地球ニューアーク空港に
到着するやいなや、地球防衛機構(EDO)に持ち込ま
れた。
 EDOのアナリスト達か衆知をあわせて、この金属片
を分析した結果、金属片の中央部分に高密度に収斂され
た情報部位がある事がわかった。

 EDOの言語解析班は、それが古代サンスクリット語
でかかれた物語であるという結論に達した。
 全文解読は不可能に近かったか、要約はできた。
内容は次のごとくである。
 「聖なる火が、二つの世界を焼きつくし、やがて、二
つの世界は一つになる。これは元々一つの世界であり、
新しき一つの世界では、平和は満ちあふれるであろう」
 この情報はEDOの情報脳に記憶され、蓄積された。
この情報に関係する事象及び事件がおこれば、ただちに
この情報はアウトプットされる。
 この情報の入力は2016年3月の事であった。

(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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