漫画雑誌への持チ込ミノススメ第 3回
漫画雑誌への持チ込ミノススメ第 3回
漫画雑誌への持チ込ミノススメ
暁 鉄男 (あかつき てつお)作
連絡先はホームページアドレスhttp://zerod.jp/
株式会社ゼロ・ディメンションへメールアドレスgundammarch6412@yahoo.co.jp
持チ込ミノススメ第3回
暁 鉄男 (あかつき てつお)
さて、では次に、持ち込みにおいて、成功する(プロに
なる)秘訣はどこでしょう。
それにはまず、編集者が、どのような人物を求めている
か、分かっていなくてはいけません。
まず、「絵」、「ペンの使い方」、「コマ割り」、「ネ
ーム」、「吹き出しの配置」、「ストーリー構成」、「
ページ配分」といった、いわば「技術」的な部分は、人
並みに学習能力があれば、編集者が育ててくれます。
ただ、ここで大切なのは、編集者は、プロとして、単刀
直入にあなたの原稿等の問題点をダイレクトに指摘する
というポイントです。
これは、ともすれば「きつい扱いを受けている」という
あなたの受け取り方につながるかもしれません。という
より、その受け取り方は、多くの持ち込みの方に見られ
るようです。実際、それで、2回目以降持ち込みに来なく
なる方が多発しております。
いいですか?
ですから、こここそが、周りと差がつく絶好のチャンス
なのです。
「きつい扱いだ」と思ったら、こう思ってください。
「今、目の前の、憧れのマンガ雑誌の編集者は、プロと
して無駄のないアドバイスを的確に自分にくれているの
だ。
それも無料で。これをきかなければ、冷静に考えてみた
ら、どう考えても、もったいない」。いいですか?「き
つい」ではなく、「もうけた」と考えるのが正解です。
いいですか?
マンガ雑誌の編集者の忙しさは、常軌をいっしています
。
そんな彼らが、いちいち時間を割いて、わざわざあなた
をいじめはしません。その理由は、ものすごく簡単です
。
そんな時間があれば、少しでも睡眠をとっておきたいか
らです。
とはいえ、あなたは、初めて足を踏み入れる世界に、少
なからず不安を覚えておられるでしょう。
そこで僕の、集英社「週刊少年ジャンプ」持ち込み時代
にあった出来事を、いくつかお教えいたしますね。
・最初で断られることもある。その率は年齢に比例。25
歳くらいから急激に上がる。
・最初はまずけなされる。食い下がって自己主張できる
かを編集者は評価することも。
・基本、けなす。ただし、口調はけなすが、実はしんみ
になって問題提起している。
・関西弁の編集者はやさしい率が高い。
・若手編集者はよく遅刻する。そこで、「気にしてませ
んよ」という所を見せると、大変好印象。
・こちらの個性を見せると食いついてくる。
・絵、コマ割りが斬新だと必ず反応され、奇抜すぎる(
読みやすさを無視する勢いで斬新など)と、必ずたたか
れる。当時僕がよく言われたのは、「少年誌じゃなくて
ガロでやってよ」
・哲学漫画、ハードマンガは、青年誌でと必ず言われる
。
さて、前述のとおり、「人並みの学習能力」と、「正し
い相手のとらえ方」。
これが、持ち込みの第一関門です。
そしてここまでは、実は、最低限必要な部分にほかなり
ません。