yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

石の民「君は星星の船」第3回■機械神が支配する世界で、北の詩人は反政府活動を行うが、捕まり、次の新生世界の種子として役割を果たせと改造されそうに。

T石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民「君は星星の船」第3回■機械神が支配する世界で、北の詩人は反政府活動を行うが、捕まり、次の新生世界の種子として役割を果たせと改造されそうに。
 

石の民「君は星星の船」第3回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 ひとりの機械神官がのべた。

「お前が信じないのもむりはない。我々もいまだに、しんじ

られんわけだが。我々の予測機械がそれを予言したのだ。我々機械神世界の滅びの時間をな」

我々だと、その中には私たち人間も含まれているのか、それとも。

 詩人は思わず尋ねる。

「滅びの時間ですと」

「そうだ、それで我々は君をこの神殿に招いたのだ」

「なぜ私を、私をどうしょうというのです」

「この私の機械神世界が滅びたあと、君に新世界を作る材料になってもらおうというわけだ」

北の詩人は思う。

ひっかけて私から情報をとるつもりか、それとも私をパニックに陥れようというのか。

 機械神から告げられたおもわぬ言葉に、詩人はたじろいだ。

「私が新しい世界のキーマンですと、冗談もやすみやすみに」

 が、北の詩人はあることにきずく。

「ははっ、そうか、そういうことか、私をうまくだまして、追放刑にしょうというわけですか」

「我々の論理機構は、このような非常時に冗談をいわない」

機械神の言葉は、まさに機械的だった。

 機械神官のひとりが、あわてていた。

機械神をうながす。

「神よ、我々は、その男を、はやく処理しなければなりません」

「そうだな、我々にそう時間は残されていない」

「処理だと」

何か手術を私に施すつもりか。

「手荒い処理だがゆるせよ。君は「希望の船」になるのだ」

機械神官の一人がいった。もう一人の機械神官が何かを手にして詩人の方にちかずいてきた。

「何を  」

詩人の体に電撃がはしった。

詩人は、機械神殿で倒れている。神殿地下にある研究室から、詩人の方に、処理機械が、飛んで来ていた。

 詩人は神殿の地下に連れて行かれた。地下も機械で張り巡らされている。

詩人の体はカプセルにいれられていた。

「はやく、彼の頭に、「神の歌」を埋め込むのだ」

神官がいった。「君は星星の船、、」

「わかりました」処理機械は答える。

「さて、この詩人のユニットが、いつ、どこにあらわれるかだ」神は悩む。

「彼の体に機械の種子を埋めておきますか」

処理機械がいう。

「時間がくれば、発芽します」

「彼は、次の世界、新しい世界でのみずからの役割の大きさに、驚くだろう」

神がつぶやく。

「それこそ、神の慈悲というものでしょう」

機械神殿の神官の一人が言った。

「これが聖作機械B22です」

処理機械はいった。

「このように、聖作はすすんでおります。どうぞご覧下さい」

 神の前に突然大きな画面が出現する、その画面に、ある種の機械がうつった。

「これが」

「聖なる砲です」

「これで星々を収めるわけか。で船の移動機構は」

「はい、事故にそなえて補助機構サブブレインを2機「アルナ」「ムリム」を、聖作してあります」

「それがいいかもしれん。このごろの移動機構はあてにならんからな」

「おそれいります」処理機械がいった。

石の民第3回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/