yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

ガーディアンルポ01「最終列車」■第9回

ガーディアンルポ01「最終列車」■第9回
(1979年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://ameblo.jp/yamadabook/
ガーディアンルポ01「最終列車」■第9回

 イヌイはどなった。
 急プレーキがかかる。うめき声をあげながら列車は停止した。先程のyロリー機の爆弾
で、前方K続く橋がなくたっている。
「くそっ、もり少しといりところで」
 もう発射基地の姿がはっきり見えている。「船」がシルバーに輝き、立っている。
 足下二百m下には、まだ、七色に輝く時間流かうずまく。
「基地からの助けは」
「だめだ、向こうからは、は手か出せない」
列車は橋の上で立ち往生していた。時間はいたずらにすぎてゆく。ロケ″ト発射まで時
間はあまりない。
スペシャル=コマンドたちが数人話しあっていたが、その内の一人がイヌイのそぱへや
って来た。
「チーフ、提案があります」
「うん、言ってみろ」
「車両Kできるだけ人をつめこんでしまうのです。恐らく二両あれば、生存者を助けられ
るでしょう。機関車を入れて三輛、伺とか我々のジェット噴射で五十m程動かしてみせま
す」
「現在、君達は伺名残っているんだ」
「五名です」
「列車に15名乗り込んで、残ったのはわずか五名か」
イヌイは考え込む。
「Jのために命を捧げてくれるんだね」
「我はコマンドです。Jを助けるために、命を投げ出すより、訓練されて
きた事はあなたも御存知のはずです」
「そうだ」
イヌイは思わず涙ぐんだ。
いずこからとも知れず、誘拐されて、未来に連れてこられ、サイボーグ手術を受けた入
々。Jを助けるためのみに存在する人間ミサイル。一度発進したら爆発するまで飛び続け
ねばならない。
「やってくれるか、Jのために」
■ガーディアンルポ1「最終列車」■第9回
(1979年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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