yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

クリス・リックマンという名の箱船第13回■都市管理センターに戻った私に対して都市連合は、地球の侵略者と手を組み、地下空洞にあるコントロールタワーに円盤機で襲い掛かってきた。

クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。
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クリス・リックマンという名の箱船第13回■都市管理センターに戻った私に対して都市連合は、地球の侵略者と手を組み、地下空洞にあるコントロールタワーに円盤機で襲い掛かってきた。
 

クリス/リックマンという名の箱船第13回

(1976年)「もり」発表作品

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

全都市管理センター。いわば、ここは私の王国だった。

ここの広大な農業プランテーション収穫物を使って、私は地上を支配している。

いや支配しているつもりだった。

しかし どこで歯車がかみあわなくなったというの‐‐‐だろう。

 私の作りあげたクローン人間の子孫達は、オリジナル人間の私に戦いを挑もうとしているのだ。

 私は外部カメラのモニターのスイッチを入れ、追跡者がいないか、念のため、チェックを行なう。

大丈夫だ。

誰も後をつけてはこなかったようだ。

飛翔体は地球への侵略者以外、持っていないはずなのだ。

私は、シティデイザスターとして滅ぼしたはずの都市をチェックする事にした。

宇宙空間に飛ばしてある偵察衛星が映像を送ってくる。

黄金都市ラグーン。人影はもちろんない。

クルー市。跡形もない。

……残りの私が滅ぼしたはずの都市群も同じだ。

死滅している。

それではなぜ、あのメルダ市の建物の中に死滅したはずの都市の市長がいたのだ。

最後に、私はメルダ市を映しだそうとした。

が、画面は空白だった。何も映らない。

なぜだ。

私はメルダ市についてのデータがコソピュータにインプットされていなかった事を想い出し、私の記憶している距離、方向をインプットしてみた。

偵察衛星はその部位に移動する。が相変らず、何も映しだされない。砂漠だけだった。

計算違いをしたのかと思い、何度も計算しなおしてみた。しかしデータは間違ってはいな

い。

メルダ而はこの地球上には存在しないのだ。 

なぜだ。私は混乱していた。

■その時、私の頭上で警告ブザーがなり始めた。何かが私の王国に近づこうとしていろ。

モニターに地球への侵略者の円盤機群が映っている。

なぜ、彼らが。メルダ市の、いや都市連合はどうやら侵略者と手をくんだらしい。 

私は宇宙の、メーザーガンを塔載している戦闘衛星を総て集合させた。 

宇宙の上空から円盤機群を攻撃するためだ。

しかし、やはり、無力だった。

メーザーガンは侵略者の円盤機群には効果がなかった。

円盤機は山腹をぶち破り、私のセンターへ侵入してきた。

農場作業員のロボットに戦闘体勢をとらせた。

各部署に用意しておいた重火器群が火を吹く。

彼らはしかし、数限りなく襲ってくる。

私の農場の穀物は燃え上っている。

農業プランテーションの人工太陽球を円盤機にぶつける手段をとった。

最後の手段だ。

大きな音がおこる。

円盤機は消滅しただろう。

が逆に。、白熱した人工太陽球のエネルギトは円盤機に吸いとられてしまった。 

一機の円盤機がタワーに接近してきた。

光が走る。

同時にタワー全体のエネルギー回路は死んだ。コンソールもモニターもコンピューターも作動しない。

暗闇の中で私一人。

誰かが私のタワー司令室に入ってきた。

イーダだった。彼女の体全身が光り輝いている。

クリス・リックマンという名の箱船第13回

(1976年)「もり」発表作品

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/