yamada-kikaku’s blog(小説ブログ)

山田企画事務所のペンネーム飛鳥京香の小説ブログです。

石の民「君は星星の船」第27回 ■復興ドームVグループのアジトで大吾の石棺を発見。開ける瞬間、爆発し、ミニヨンAは消失。あとから来た樹里の里アルク祭司は、ミニヨンが敵かもしれぬと光二に告げる。

 
IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民「君は星星の船」第27回 ■復興ドームVグループのアジトで大吾の石棺を発見。開ける瞬間、爆発し、ミニヨンAは消失。あとから来た樹里の里アルク祭司は、ミニヨンが敵かもしれぬと光二に告げる。
 

石の民「君は星星の船」第27回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

SF小説■石の民■(1989年作品)

復興ドーム、Vグループのアジトである。

Vグループの面々が石棺を探している。

「大吾の野郎、どこに石棺をおいたんだ」

「あっ、ありました、こんなところに」

アジトの裏にある洞窟の中にそれは安置されていた。

「まて、それを開けるのは」Vグループの頭登は光二の方を見て、にやりと笑う。

「有沙にやってもらおうじゃないか、何がはいっているかわからんからな」

有沙は、光二の姉だが死んだはずだった。今はジュリの里の、祭司アルクの娘ミニヨンAに

乗り移っている。

「やめろ、登、アネキに危険をおかさすな」

光二の顔は怒りで一杯だった。なんと汚い奴なんだ。

「おまえは命令できる立場には今いないぞ、光二、それにおふたかたは世界を背負ってい

るんだろう。こんなことくらい」登は有沙の顔をしたミニヨンAの方を向く。

「有沙、このトンネルにはいってもらおうか」

ミニヨンAは武器を持った男に命令されて、そのトンネルへはいっていく。

なにか危険な臭いを光二は感じた。

 洞窟に安置されている石棺をミニヨンAが開けようとする。

一瞬後、トンネルが大音響と共にくずれる。

「有沙、ミニヨンA」光二は叫んでいた。

「今度こそ、おだぶつだな」登が冷たく言う。

「登、貴様」

「光二さんよ、ここの主導権は俺がもっている」

 突然、そのトンネルに光が再び満ちた。

「うあっ」全員が倒れて意識をうしなっていた。

樹里の里、石の壁の祭司アルクが登場していた。

アルク、来るのが遅すぎる。有沙、いやミニヨンAが下じきだ」

「光二、だいじようぶさ」

祭司アルクの顔色はわるかった。樹里で祭司長マニの未来の話を聞いていたからだ。

「なぜ、それがわかる」

「彼女は「死せるものの船」にいるさ」

「何故、わかる」

「彼女ミニヨンは我々の敵かもしれん」

「なんだって」

祭司アルクの以外な言葉に光二はびっくりした、一体どうなっているんだ。

「祭司長マニと話したんだが、彼女ミニヨンは知り過ぎている」

アルクの目には絶望の光すら見える。

「まあ、どうせ、はっきりする。我々もそこに行く」アルクはつぶやく。

「えっ、俺も行くのか」光二はビビった。

「当然だ」アルクは冷たく言い放つ。

「すまないが、その前に、アルク、時間をくれないか」

「何をするつもりだ」

「いや、こいつら、とくにアキヨシと登にお礼をしたいんだ」

「バカモノ、いまは世界がどうかなろうとしている時だ、そんなやつら、勝手に消えるさ」

「でも、アルク

「いくぞ、光二」未練がましくしい光二を連れて樹里の祭司アルク

復興ドーム、Vグループのアジトから去った。

石の民 第27回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

SF小説■石の民■(1989年作品)